Chicago Boothは「アカデミック」すぎるか?

Financial TimesにDavid Booth氏の紹介が。
彼はChicago GSB在籍時代も非常に優秀な学生だったそうで、その才能にはいち早くEugene Fama教授(Finance guruです)も目をかけていたそうだ。Booth氏もFama教授から大きな影響を受け、Famaの理論に基づいて小企業銘柄によるインデックス・ファンドを立ち上げた。

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ほんで、えらい収益を上げたわけです。うわさでは、Booth氏は師匠への恩義もあって、「Chicago Fama School of Business」として名づけたいという案もあったらしい。いやーFama教授がすごいのは分かるけど、そんな名前にしたらますますファイナンス・オタクしか集まらない学校というイメージを強くしちゃうよ(笑)。

実際は、全くそんなことはない。突出したファイナンスのスター教授がいるからその部分が目立つけど、アントレやマーケティングでもいい教授はいるし、集まる学生の専攻は本当にさまざま。日本人同級生7人の中でも、金融出身は2人しかいないし、ばりばりファイナンスを専攻しようとしている人も半分もいないのでは?(実際は、マーケティングとかストラテジーとか、異なった分野をまたにかけて専攻できる。自由度高し)

「Chicago Boothはどうにもアカデミックな感じだからねえ」というのも良く聞かれる話だが、これにも違和感がある。俺も最初はシカゴはアカデミックだな、という印象を持っていた。それも人から聞いた話やどっかで読んだものから作ったイメージだけど。ノーベル賞学者をどしどし輩出している「シカゴ大学」のMBA、シカゴ学派で有名な経済学の強い学校、とかいう断片情報がそのイメージ組成に一役二役買っているのはしょうがないだろう。

でもこれは「ケロッグならマーケティングでしょう」とかいうフレーズと同じくらい、あんまり意味がない。確かにノーベル賞クラスのファイナンスや経済学の教授はゴロゴロいるので、そういう高級な理論をつきつめたい人にとっては、いくらでも追求できる余地はあるだろう。だからといって、そういうものを求めない人にとっては適さない学校だ、ということを意味しない。ていうか、PhDクラスの応用ファイナンスの授業をとったりしている人はMBA全体でもほんのわずかだ。あくまでもそれはそういうことをするオポチュニティがある、ということだけ。

「アカデミック」ていう言葉は、揶揄として使うと「プラクティカルには使えない」「世間離れしている」「研究のための研究をしている」「暗いgeekたちを惹きつける(?)」、てなイメージが付与されていると思うが、俺がこれまでChicago Boothの授業を受けてきた感じでは、「アカデミック」ではなく、むしろ「セオレティカル(Theoretical)」な部分を重視している、という印象を受けた。

ケースでも、レクチャーでも、①現実世界を理解する・組織化する→②そこから一般的なフレームワークを抽出する→③そのフレームワークを使って何をすべきかを判断する、というプロセスがimplicitに強調されている、気がする。
特に③の部分が「セオレティカル」たるゆえんだ。何でフレームワークが重要かというと、不確実性が高く、情報が少ない中で、可能な限り正確な判断をするには、やっぱり何らかのフレームワークを(それも、複数の)使って考えることが有用だからだ。
経験された事実を「事後的に」説明するためだけの「アカデミック」なフレームワークではなく、将来どうすればいいかを判断するための手助けとなる「セオレティカル」なフレームワーク。

だとすれば、これは非常に「プラクティカル」な姿勢だといえる。揶揄される意味での「アカデミック」な匂いはない。実際、Booth氏はその「セオレティカル」な教えに非常に助けられ、それで成功している。これは別にケース・スタディが悪い、レクチャーがいい、とかいう話ではなく、どういうところに重きをおいて「学び」を体得するか、ということ。

この点、入学してみて、入学前から抱いていた印象とはだいぶ違うな、と感じる部分です。

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  by helterskelter2010 | 2009-01-27 14:46 | MBA受験

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