エベレストの惨劇から学ぶ意思決定②

b0131315_1548216.jpg

悲劇は登頂後、下山している時に起きた。遭難事故は登山時よりも下山時におきやすいという。登頂時間が大幅に遅れたため、キャンプ地を目指す下山の途中に夜になり、さらに悪いことに天候が悪化、嵐に見舞われたのだ。ガイドの1人、Biedelmanはこう述べている。

「あたりは真っ暗になった。嵐もますます激しくなり、ハリケーンのようになった。」
「(グループは)完全に混乱状態に陥った。みんな方角が分からず、あちこちをさまよっている。俺はみんなに向かって叫びちらして、何とかみんなの意識を1人のリーダーに集中させようとしていた。」


日本人メンバー、難波さんの酸素も切れ、疲労しきった彼女は動けなくなっていた。嵐が落ち着くと、Biedelmanは、動けないメンバーをその場にとりあえず残し、キャンプに応援をたのみにいく決断をする。彼らは下の地図でいうSouth Colのあたりにいたらしい。
b0131315_15474271.jpg


South Colに残された5人のメンバーのうち3人はシェルパらによって助けられたが、既に虫の息となっていた難波さんとWeathers氏(彼は後に奇跡的に自力で生還)はその場に残す苦渋の判断がされた。難波さんを助けるのが不可能だったとキャンプで知らせを受けたBiedelmanは、その場で崩れ、45分もの間泣き続けたという。

カリスマ登山家のScot FischerとRob Hallも、この嵐に巻き込まれ無事ではすまかなった。Fischerは下山時から重度の高山病、低体温症の兆候がみられ、正常な判断ができない状態だったと、連れ添ったシェルパは伝えている。結局、このプロ登山家2人も、キャンプに戻ることなく凍死した。プロ・アマ含めて9人の死亡は、エベレスト登山史上、最悪だという。

2008年最新データによれば、これまでエベレストへの登頂数は3969、そのうち死亡者数は211人。アマチュアばかり死んでいるかといえば、そうでもないらしい。HallやFischerのようなプロやシェルパだって相当数死亡している。天候の変化等、運によるところも考えれば、何度も登山するプロのほうが死亡事故に遭う確率が高いかもしれない。
ちなみに死亡者数を国籍別に見ると、ネパールとインドがもっとも多い(シェルパが多くを占める)のを除けば、次に続くのが日本人とイギリス人。日本人はこれまで計16人亡くなっている。知らなかった。ここに関連する統計が満載。

それでもエベレストは、何か人を引き付けるものがあるらしい。
登頂の感動を示す動画を紹介しておきます(エベレストの悲劇とは無関係)


コレで前フリはおしまい、Decision Making的な話はようやく次回で・・・・

少しでも面白い!と思われた方はポチッとお願いします!
ブログ王

[PR]

  by helterskelter2010 | 2009-03-08 15:56 | Study

<< M&A Model完了 PRODIGY ―Invade... >>

SEM SKIN - DESIGN by SEM EXE