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アメリカ人とは深い話ができない?

同じアパートに住む侍ドクター、MBAの先輩(2年生)、そして俺ら夫妻でディナー。場所はOsteria Via Statoというところ。侍ドクターのイチオシ店というところだけあって、非常に良い店だった。値段はリーズナブルで、量も日本人向き、味はアメリカらしくなく(笑)繊細な部分で勝負している感じ。パスタがオススメである。店員のサービスも良かった。

正直、シカゴにイタリアンはたくさんあるんだが、美味しい店はほとんどない。ボリュームだけはどこもすごいが。雰囲気もステーキハウスと同じノリだったりする。まあ、高い金を出せばそこそこ良いところもあるんだが、1人100ドル以上するところは気軽に行けないしね・・・・その意味では今回の店は貴重かも。

WBCすごかったね話(少し古いが)、恋愛話(他の2人は独身)、アメリカ文化話、等で盛り上がる。アメリカ文化話の関連で、「アメリカ人の交流スタイル」に話題が飛ぶと、侍ドクターと俺が同じ疑念を共有していたことが分かった。侍ドクは言う。

「ここに住んで長いですし、こういう性格なので友達はたくさんできますね。アメリカ人の友人ネットワークなんてすぐに広がっていきます。でも、例えば日本人の親友同士があたためるような親交を、アメリカ人と必ずしももてるわけじゃない。これは俺が日本人だからなのか?アメリカ人同士であれば、やはり日本人と同じように濃密な友人関係ができているんだろうか」

そう。ここに来て友人をつくるのはたやすい。初対面から友人に移行できるスピードはすごい。知らない顔でも「What's up man?」と挨拶をすればすぐに返事をくれるし、飲みに行けばみんなでワイワイ、楽しく盛り上がりやすい。でも、男2人、向かい合って深い話をするような時間はほとんどない。政治・経済・文化・思想に関する話題を振っても、スルーされることのほうが多い。パーティーでも話す内容の中身はほとんどなく、あってもスポーツとかTVの話題中心。これは何なんだろうか。

まあ、そこまで付き合いの深い友達ができていないだけ、かもしれない。それならいい。でも前に読んだ「超・格差社会・アメリカの真実」でも、似たようなことが書いてあったので、最近ますます気になっていたのだ。

「しかし会話の大半は、いつまでたってもフットボールの話や、誰がこうしたああしたといった噂話、この学科は面白いとかつまらないとか、家族の話、あるいは当時話題になったアップル・コンピューターのIPOの話といった具合で、いつも身の回りのことばかりだった。」(「超・格差社会・アメリカの真実」)

イギリスにいた頃、イギリス人がアメリカ人をバカにするために指摘するお決まりごととして、「アメリカはたかだか200年ちょいの歴史しかない(=だから深みがない)」、「アメリカ人は教養がない(=ビジネスのことしか頭にない、ヨーロッパ的教養主義が抜けている)」、「アメリカは自国のことだけ考え、外国のことを知ろうとしない(=だから視野が狭い)」、云々が必ず持ち出されたのを覚えている。なかなかにイギリス人の性格の悪いところがでているが(笑)、これらはヨーロッパにあって、アメリカにない(と思われるもの)ことを列挙しただけで、イマイチ事の説明になっていない。

結局、今日の議論でも結論は当然でなかった。ただ、「超・格差社会」でも言及されていたように、アメリカ人は人に弱みを見せられない、常にうまくいっているというように振舞わなければならない暗黙の圧力がある、という点はいかにもありそうだ。ゆえに日本人同士のように、お互いを悩みを打ち明けあって肩を叩き合う、ていうのが容易にできないのだろうか。でもセミナーみたいなところでは悩みを告白して相談しているよね。それにそもそも最初の疑問、「アメリカ人の親友同士はどういう付き合い方をしているのか」についてはサッパリ情報ナシ。どうにもここらへん、まだ良く分からないところであります。

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  by helterskelter2010 | 2009-04-20 16:03 | Private Life

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