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秘すれば花なり、秘せずば花なるべからず

GWに泊まった箱根の旅館でNHKの再放送番組を見た。能楽師の梅若六郎(観世流シテ方の当主)のインタビューに、釘付けになった。
「30代、40代、と歳を経ると、20代の若いころに比べて、だいぶいろいろなことが見えている気がする。でも、体のほうが20代のころのようには動かなくなってくる」

そのあと、「でも、70歳までは普通には動けると思う。そこから先に、何か新しいものが待っている気がする」と言う。当人、60歳である。

その梅若氏が、ロシア・バレエの生ける伝説、マイヤ・プリセツカヤと日本で共演を行った。プリセツカヤ氏は82歳現役!「瀕死の白鳥」などで有名なバレリーナだ(バレエをやっていたwifeからの受け売り)。

場所は上賀茂神社。振り付けはなく、ラヴェルの「ボレロ」をバックに、即興で舞う。これはライブで見たかった!
能、バレエともに数百年の歴史を誇る舞台芸術。その奥儀を追求するトップレベルの者同士、特に会話をせずとも何か通じ合うものがあるのか、その場でインプロヴィゼーションを起こしていた。

超ハイレベルの異種格闘技戦、東と西の伝統芸能が遭遇し共鳴する時。テレビで様子を見たけど、あの年であの舞をするのは怪物的。僕も足腰を今から鍛えて優雅に舞える「後期高齢者」にならねば(あなたはすぐに影響される、アホだ by my wife)。

*タイトルは世阿弥「風姿花伝」の名言より。高校の頃に心酔していた。今から振り返ると、意味は全く分からず、言葉のカッコよさにハマっていただけだったが・・・

  by helterskelter2010 | 2008-05-13 00:24 | Art

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