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インターンも折り返し地点

出勤途中、タクシーに乗り込む芸人アンガールズとすれ違う。場所柄、住んでいるマンションのそばでよく芸能人を見かける。
そんな話はどうでもいいとして、インターンも前半終了、折り返し地点にきた。ようやく勝手知ったる感じになった部署を離れ、また違う部署に配置転換。この投資銀行はいいな、と思ったのは、インターン制度がかなりしっかりしていること。インターン自体が一種の就職面接なので、仕事ぶりは勿論厳しく評価されているんだが、それと同時にインターン期間中に会社のカルチャーや関心のある業務分野について理解を深めて欲しい、という方針が明確。研修で不在のアナリスト・アソシエイトの穴埋め作業要員としては扱われない。

前半は面白い案件にかかわることが出来てラッキーだった。複雑な財務リストラクチャリングで、バンキングだけでなく、コンサル的要素も含んだ難しい案件。正直、最初は内部ミーティングでもバンカーたちの言っていることがチンプンカンプンだったが、そこは何とかなるもので、最後の方は議論の次の展開も読めるくらいに理解度が深まった。分からないことはアソシエイト・アナリストをつかまえてガンガン聞いたのが良かった。「聞くは一時の恥~」だし、最初は耳学問の方が圧倒的に効率がよい。

とはいえ、さすがにストラクチャリングや法務・税務面でアイデアを出せるほどの貢献はできなかったが、関係者の意見調整やスケジュール管理、資料作成を効率的に進めた点は評価された。本当に嬉しかったのは、アナリストから「HelterSkelterさんがアソシエイトとして上にいると、仕事がしやすい」というコメントだった。いきなり他業界から中途で入った自分は、知識や手作業の効率性ではアナリストたたき上げにはかなわない。他方で役立つのは、これまでの社会人生活で鍛えたプロジェクト・マネジメント・スキルや、人からうまく情報を聞き出したり調整できるコミュニケーション・スキル。リクルーティング担当の人に聞いても、こういう部分をインターンには期待しているらしい。その意味では、MBAでたかだか1年学んだことは、業務を理解する前提にはなっても、即座に現場でエッジになることはほとんどないだろう。もちろん、投資銀行業務の基本を一通りこなした上なら、前職の業務知識やMBAで学んだことは中長期的には効いてくるはずだが。2ヶ月間程度のインターン期間ではそのレベルまではなかなかいかない。

それにしてもアナリストの仕事ぶりはすさまじい。「手作業はアナリストにやらせるもの」というのが徹底しているので、アナリストは慢性的に過剰負荷にならざるをえない。逆にアソシエイト以上は、資料全体の方向性を決めたり、プロジェクト・マネジメントに注力するという役割分担だ。なぜアナリストはそんなに頑張れるのか、俺が新卒のころそんなにハードワークする覚悟はなかったぞ、とある意味感心してしまう。他の業種に比べたらハンパない報酬を得られるというのは、もちろんあるだろう。ただ、アメは必ずムチを伴うもので、アナリストは原則として3年契約、アソシエイトに昇格できなければ即刻クビだ。つーかアソシエイト以上だって長期雇用の保証ゼロだが、やはりこういうディシプリンがあると皆死に物狂いで働く。そうなのに現場がギスギスしていないのがまた不思議なもんだが、それだけ評価がフェアにされているからなのか、カルチャーのなせる業なのか、そこらへんはもう少し良く見てみようと思う。

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ブログ王

  by helterskelter2010 | 2009-08-25 21:21 | Career

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